血液・肝膵腎機能・内分泌系

血液一般

検査項目基準値基準値(東振協)この検査でわかること
ヘマトクリット 男38.5~48.9%
女 35.5~43.9%
貧血を見つける検査です。赤血球には細胞に酸素を運び、炭酸ガスを持ち去る「ガス交換」をする役割があり、赤血球中に含まれるヘモグロビンが主に働きます。ヘマトクリットは一定の血液量に対する赤血球の割合を表した物です。出血、赤血球をつくるのに必要なホルモンの不足、あるいは骨髄の働きが悪くなると赤血球数は減少します。また、原料である鉄が不足するとヘモグロビンが減少し、貧血となります。
ヘモグロビン 男 13.1~16.6g/dl
女 12.1~14.6g/dl
赤血球数 男 400~539万/μl 
女 360~489万/μl
白血球数 3,200~8,500μl 白血球は体内のどこかに細菌による感染があると増加し、これを殺す働きをしています。また、白血球そのものの病気でも増加したり、極端に減少したりします。
※平成28年度より、結果標記の単位を変更しております
血小板数 13.0~34.9万/μl 血小板は出血した際に止血に関わる血球成分です。数が減少 すると、出血が止まりにくくなったり、青あざができやす くなったりします。
MCV 男85~103fl
女81~102fl
赤血球1個の平均的容積量です。赤血球の大きさの指標となるものです。
MCH 男28~35pg
女26~34pg
赤血球1個に含まれるヘモグロビン量を平均的に表したものです。
MCHC 男31~36%
女30~35%
赤血球の一定容積に対するヘモグロビン量の比を表したものです。
血液像 Neutro:好中球42~74%
Lym:リンパ球18~50%
Mon:単球1~8%
Eos:好酸球0~7%
Bas:好塩基球
白血球は主に5種類に分類でき、これらの割合をみることで異常の有無を確認します。
※平成28年度より、結果標記を「+,-」から数値に変更しております。
Fe(血清鉄) 男60~210μg/dl
50~170μg/dl
血清鉄(血液中の鉄)を測定し、鉄欠乏性貧血かどうかを診断女します。

ドクターからのアドバイス貧血が疑われる方へ

女性の貧血のほとんどを占める「鉄欠乏性貧血」。その予防改善には、栄養バランスのとれた食事を基本として鉄分やたんぱく質を十分補給することが大切です。重症の場合は子宮筋腫などの産婦人科系疾患、消化管出血なども考えられますので、医師の診察を受けましょう。

  • 鉄分の多い食品をしっかりとる
  • インスタント食品、レトルト食品に頼りすぎない
  • 朝食抜きの不規則な食生活をしない
  • 無理なダイエットをしない

脂質

検査項目基準値基準値(東振協)この検査でわかること
総コレステロール 140~199mg/dl コレステロールは細胞やホルモンをつくる大事な役目を果たしている脂質の一種ですが、多くなりすぎると動脈硬化を引き起こします。総コレステロールは血液中のコレステロールの総量を表します。
HDLコレステロール 40~119mg/dl 善玉コレステロールと呼ばれ、余分なコレステロールを 運び出す働きがあり、動脈硬化を防ぎます。 適度のアルコール摂取と有酸素運動により増加し、 逆に喫煙、肥満により減少します。
LDLコレステロール 40~119mg/dl 悪玉コレステロールです。多くなり過ぎると、 動脈硬化を促進させます。
中性脂肪 30~149mg/dl 本来なら身体のエネルギー源となりますが、 血中で多くなりすぎると、動脈硬化を進める可能性があります。 太り過ぎや食べ過ぎ、アルコールの飲み過ぎ、 運動不足によって高い数値が出ることがあります。

ドクターからのアドバイス脂質異常症が疑われる方へ

脂質異常症は、肥満、高血圧、高血糖とともに動脈硬化を進める危険因子のひとつ。まず、食生活の改善が重要。そして適度な運動、適正体重の維持、禁煙なども欠かせません。

  • 肉食は減らし、魚や大豆製品をたくさんとる
  • 野菜、きのこ、海藻などの食物繊維の多い食品をたくさんとる
  • 積極的に体を動かす機会を増やす
  • 魚卵、鶏卵などのコレステロールの多い食品はなるべく控える
  • 喫煙している方は禁煙する

代謝系

検査項目基準値基準値(東振協)この検査でわかること
空腹時 99mg/dl以下 糖尿病の有無を調べます。血糖とは血液中のブドウ糖のことで、細胞のエネルギー源となる大切な物質ですが、一定以上の高い血糖値が長期に渡って持続するのが糖尿病であり、血管に障害   を及ぼし動脈硬化を助長し、肝臓や網膜、末梢神経に障害を与 えたり、心筋梗塞や脳梗塞の危険因子となったりします。血糖 値は1日のうちでも変動しますが、HbA1cは過去1~2ヶ月の 血糖状態を調べる事ができます。
HbA1c 5.5%以下(NGSP値)
糖尿 尿中に糖が混ざっていないかを調べます。糖尿病などで血糖値が 高くなると大量の糖が混ざるようになります。

ドクターからのアドバイス血糖値が高めの方へ

食生活に注意しながら、体を動かす習慣をつけましょう。糖尿病の場合は、血糖値をコントロールすることにより、合併症を予防することが何より重要です。

  • 適正なエネルギー量の食事をとる
  • 1日3食規則正しく食事をとる
  • 栄養バランスのとれた食事をとる
  • 適正な体重を維持する

肝・膵機能

肝機能

検査項目基準値基準値(東振協)この検査でわかること
ZTT 2.3~12.0U 慢性肝炎を診断する検査です。ただし、体質的に数値の高い方、慢性の炎症がある場合も高値を示しますので、他の検査との総合的な判断が必要です。
AST(GOT)
ALT(GPT)
30U/l以下 体の蛋白質を構成するアミノ酸をつくるのに必要な酵素で、体のあらゆるところにありますが、特に肝臓に多く含まれます。また、ASTは心臓や筋肉にも多く含まれます。従って、AST・ALTともに高いときは肝臓の障害が疑われます。
LDH 120~245U/l 肝臓にも多く含まれ、筋肉・肺・血球などにもある酵素です。高値の場合、他の検査と照合し、異常を特定します。
γ-GT(γ-GTP) 50U/l以下 肝臓や胆道系に障害があると数値が高くなります。特にアルコールの飲み過ぎや肥満により高値を示します。
ALP 104~338U/l 肝臓や胆道系に障害があると数値が高くなります。また、骨や甲状腺の障害でも高値となる特徴があります。
総ビリルビン 0.3~1.2mg/dl 胆汁に含まれる色素です。高値だと胆石症・肝機能障害などが疑われます。

ドクターからのアドバイス肝機能障害が疑われる方へ

肝臓は「沈黙の臓器」と呼ばれるほど、自覚症状が乏しいのが特徴。検査数値で以上が認められたら、肝臓に負担をかけ過ぎている証拠です。飲酒、栄養バランスの取れた食習慣、休養などで肝臓をいたわりましょう。

  • アルコールの飲み過ぎを避ける
  • 栄養バランスの良い食事を適量とる
  • 睡眠を十分にとる
  • 過労を避ける
  • ストレスを貯めすぎない

蛋白

検査項目基準値基準値(東振協)この検査でわかること
総蛋白 6.5~8.0g/dl 肝臓の作業能力・栄養状態のチェックができます。また、肝臓病のときに減少することがあります。
アルブミン 4.0g/dl以上 蛋白の一種で、肝臓で合成されます。この値が低くなると肝硬変・腎臓病の可能性があります。

膵機能

検査項目基準値基準値(東振協)この検査でわかること
A/G比 1.30~2.00 血中の蛋白であるアルブミンとグロブリンの比率を表しています。肝臓障害、ネフローゼ症候群などで低下します。
コリンエステラーゼ 男 245~495U/l
女 198~452U/l
肝臓で合成される酵素で、血清アルブミンと並行して働きます。肝硬変などの肝障害時に低下します。
アミラーゼ 39~134U/l 主に膵臓から分泌される酵素です。膵臓に異常があると値が上昇したり、極端に低くなったりします。

痛風

検査項目基準値基準値(東振協)この検査でわかること
尿酸 2.7~7.0mg/dl ほとんどは尿中に排泄されますが、血液中の濃度が一定以上になった場合、痛風となる事があります。

ドクターからのアドバイス痛風(高尿酸症)が疑われる方へ

運動は、尿酸値を改善する効果もありますが、急激に激しい運動を行うことは逆効果。適度な運動を心がけることが重要です。

  • プリン体の多い食品を控える
  • アルコールは控えめにする
  • 肥満を解消する
  • 水分を十分取る
  • 動物性たんぱく質をとり過ぎない

腎機能

検査項目基準値基準値(東振協)この検査でわかること
クレアチニン 男1.00mg/dl以下
女0.70mg/dl以下
体内で使用されたたんぱく質の老廃物の一種で、腎臓の機能が低下すると尿中への排泄が減少し、血液中に増加します。
BUN 8.0~20.0mg/dl
eGFR 60mg/min/1.73m2 腎臓の老廃物を尿へ排泄する能力を示します。低いほど腎臓の 働きが悪いということになります。
※平成28年度より、結果標記を小数点「1ケタ」から「2ケタ」に変更しております。

ドクターからのアドバイス腎機能障害が疑われる方へ

腎臓の働きが慢性的に低下していく慢性腎臓病(CKD)が増加しています。腎臓は一度悪くなってしまうと、自然に治ることはありません。CKDの予防のためには、日々の生活習慣の改善が第一です。

  • バランス良く、適量を食べる
  • 塩分のとり過ぎに注意する
  • 適度な運動をする。ただし、激しい運動は要注意
  • 適正な体重を維持する
  • 過労を避け、睡眠を十分にとる
  • 血圧を適正に保つ
  • 禁煙をする

骨密度

超音波を当てて骨量(骨のカルシウム量)を測定し、骨粗鬆症の可能性を診断します。さらに、骨粗鬆症を正確に診断するためには、X線検査、血液検査、尿検査をあわせて調べる必要があります。
骨粗鬆症とは、体内のカルシウムが不足して骨折しやすい状態をさします。

尿検査

検査項目基準値基準値(東振協)この検査でわかること
尿蛋白 尿中に蛋白が含まれているかどうかを調べます。陽性(+)の場合 腎臓障害が疑われますが、発熱や疲労などで一時的に陽性になることもあります。
尿潜血 尿中に血液が含まれているかを調べます。尿中に血液が含まれ ていると、腎臓、尿管、膀胱、尿道などに何らかの異常がある可能性があります。
尿比重 1.004~1.030 尿中の成分や体内の水分量に影響を受けます。水分のとり方や発 汗によっても値が変わります。尿崩症、腎機能不全などで低くなり、糖尿病、ネフローゼ症候群などで高くなります。
ウロビリノーゲン (±) ビリルビン(胆汁色素)が分解されてできるものです。健康な方で も一部尿中にでますが、肝臓や、胆嚢に異常があると、尿中に 多くでてきます。
尿沈渣 0 尿を遠心分離して、成分を顕微鏡で調べる検査です。腎疾患や膀 胱疾患について診断します。 ※平成28年度より、検査結果を「+,-」から「数値」 に変更しております。

便

腫瘍マーカー

がん発生に伴い血液中に増える特殊な蛋白や酵素のことを腫瘍マーカーと呼び、がんの発見や診断の手がかりにします。がんかどうかの診断は、他の検査と併せて、総合的に診て判断します。

腫瘍マーカーの種類

CEA(消化器系がん) 大腸、胃、肝臓などの消化器系がんで高値を示します。
AFP(肝細胞がん・肝疾患) 肝臓がんで高値を示します。がん以外の肝疾患などでも高値を示します。
CA19-9(膵臓・胆嚢・胆管がん) 消化器系がんの中でも膵臓がんで高値を示します。膵臓、胆道で高い陽性率を示すほか、胃がん、大腸がん、肝臓がんなどの、消化器系がんでも高値を示します。
SCC抗原(肺・子宮・食道などの扁平上皮がん) 扁平上皮がんで高値を示します。肺や子宮頸部の扁平上皮がんのほか、食道の扁平上皮がんでも高値を示します。
SLX(肺・消化器系・乳房・卵巣がんなどの腺がん) 肺がん、消化器系がん、乳がん、卵巣がんなど、腺がんを主とした広範ながんで高値を示します。
CYFRA(=シフラ) 肺がん(特に扁平上皮がん)で高値を示します。
PSA(前立腺がん)※男性のみ 前立腺に特異的にみられる、腫瘍マーカーで、前立腺がん、前立腺肥大症で高値を示します。50歳以上の方に有効な検査です。
CA125(卵巣がん)※女性のみ 卵巣がんで高値を示します。子宮内膜症、子宮筋腫、妊娠、子宮体がんでも高値を示します。
CA15-3(乳がん)※女性のみ  乳がんで高値を示します。ほかに卵巣がん、肺がんでも高値を示します。
腫瘍マーカー4種(女性セット)※女性のみ 女性がかかりやすいがんに特化したセットです。子宮頚部の扁平上皮がん、卵巣がん、膵臓がんで高値を示します。

前立腺

検査項目基準値基準値(東振協)この検査でわかること
PSA 4.0ng/㎖以下 前立腺肥大症や前立腺がんなど、前立腺の疾患を診断する腫瘍マーカーです。

免疫他

血清学検査

肝炎ウィルス検査

肝機能異常は様々な原因で起こりますが、血中などを介して感染する肝炎ウィルスの有無を調べます。

検査項目基準値基準値(東振協)この検査でわかること
HBs抗原 陽性(+)の場合、現在B型肝炎ウィルスを保有していることが考えられます。更に詳しい検査を行う必要があります。
HBs抗原 陽性(+)の場合、過去にB型肝炎ウィルスにかかった可能性があ ることを表します。また、B型肝炎ワクチン接種者も 陽性となります。
C型肝炎ウィルス検査 陽性(+)の場合、現在C型肝炎ウィルスにかかっている 可能性があることを表します。

梅毒反応

検査項目基準値基準値(東振協)この検査でわかること
TPHA 陽性の場合は、現在梅毒に感染しているか、または過去に梅毒に感染した可能性が疑われます。

炎症性反応

検査項目基準値基準値(東振協)この検査でわかること
赤沈 60分値
男10mm以下
女15mm以下
血沈とも呼ばれる検査です。異常の場合、体内に炎症があることがまず疑われますが、様々な病気の可能性も挙げられます。
CRP 0.30mg/dl以下 体内の炎症や組織破壊のある病気が発生すると血液中で 増加します。
ASO 240lU/ml以下 急性腎炎やリウマチ熱の原因となる溶血性連鎖球菌に感染してい る可能性を調べます。
RF 15lU/ml以下 高値を示す場合、慢性関節リウマチが疑われます。